
85%以上の債務免除を達成
■地元主導型SC(再生)の背景
近年街中の商店街は食品スーパーや量販店に押されどこも苦戦し、「シャッター通り」と言われて久しいのですが、商店街組合ではかつてSCを模索しました。本事例は、そうした地元の商店が主導して造った『地元主導型のショッピングセンター』の再生についてです。 まずSCの一般的知識として説明しますと、現在は地方はロードサイドにおいて展開するSC間、すなわちシステム間競争の時代に入っています。SCの形態は、デベロッパー(ゼネコン)による開発型、大手小売チェーンによる広域型メガモール、アウトレットモールと様々です。その中で、地元主導型のSCは一般的に建設から10数年経過し、修繕の時期を迎えどこも苦戦しています。地元主導型は大手資本とは資本力とノウハウ双方で違いがあり、大手資本より建設コストが割高になりがちなため、投資回収する前に新規参入等で厳しい競争にさらされるからです。
本事例は、人口4万7千の地方都市に立地するSCです。 まず、再生は、再生計画を策定することに始まりますが、その前提として「再生に至った原因」を明らかにします。その上で、財務リストラと事業リストラの双方を図っていくのです。
■Mショッピングセンターの現状・課題
| ・地域間商業構造 | ・周辺市町村に大型商業集積多い ・地域間競争激しい | |
| 地域商業構造の分析 | ・都市環境 | ・近くに高速IC ・教育機関が多い |
| ・産業構造 | ・製造業従事者55% ・商業従事者15% | |
| ・商業集積の実態 | ・大規模商圏を想定した複合型SC ・最寄性商品、低価格衣料 |
| ・消費者動向 | ・共働き核家族・若い単身者 | |
| 商圏内消費者・競合先の動向 | ・消費者ニーズ | ・最寄性(食品)は安くて安全 ・選択購買は遠方まで車で移動 |
| ・競合動向 | ・都市間競争を意識し、最寄品はリーズナブル ・カテゴリキラーは鮮度が高く、地域性重視 |
■当SMの強み・弱み
強み | 弱み |
| ・地域型SCとしては、大手のチェーン店がテナンントに入っており集客力が高い | ・核テナント(食品SM)の営業不振 |
| ・賃貸業であるので、収入が安定していて、先の計画が立てやすい | ・運営主体が地元商業者であり株主のため、営業不振や魅力の喪失の専門店でも業種再編(入替)が容易でない |
| ・営業不振の核テナントの入れ替えにより訴求力・イメージが変わる | ・店内に飲食店、飲食スペース、アメニティ・スペースがなく、顧客に長時間滞留してもらうには魅力に欠ける |
| ・敷地面積が広く、正面にイベント広場となる遊び空間がある | ・敷地が歪で、空きスペースが多い ・店内通路幅が狭く、内装に統一感がない |
■改善の方向
| 1.ゆとりあるゾーニング、魅力あるテナント・ミックス、コミュニティ・スペース、イートイン・コーナーの設置等環境整備、核テナントの入替 |
| 2.専門店の入替は、アウトレットの化粧品やバック、衣料等女性の興味あるテナントの誘致 |
| 3.3Fには、フラワーアレンジメント、絵手紙、焼き物教室等主婦の趣味のある業種を誘致 |
| 4.敷地の空きスペースにイベント広場を設置し、骨董、焼物市の開催 |
| 5.専門店の個別面接、経営相談、業態見直しのアドバイス |
| 6.屋上の有効利用として、オープン・カフェ、子供の遊び空間を設置 |
■成果
| 事例. 企業再生部門 | |
| ショッピングセンター | |
| (状況)・新税制の施行なければ再生不可能で、 すでにRCC(整理回収機構)へ移管されていた。 | |
| (支援内容) ・潜在購買力・競争力算定 ・コアSM入替 ・「企業再生を促進する税制」による再生計画書の策定 | |
| 改善前 | 改善後の結果 |
| ・売上総利益 316百万円 ・当期利益 ▲26百万円 ・実質自己資本 ▲2,309百万円 ・金融機関借入 1,959百万円 | ・債務免除 1,720百万円 (88%) ・役員個人補償免除 |
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私は電気メーカーの特許部、住宅メーカーのインテリア部門等の勤務を12年経て、平成12年、中小企業診断士登録後、茨城県で女性初の経営コンサルタントとして独立。その後、企業組合の執行役員を経た後、各種公的診断、企業コンサルティング部門を中心に活動している。 ・・・ 会社概要 |